2012ブレイク候補は?〜アイドル・アニソン・K-POP〜

2012年はまだ始まったばかり。ということで、昨年のシーンを総括しつつ2012年のブレイク候補を読み解きましょう。今回はアイドル・アニメソング・K-POPの3分野を調査します。
まずはアイドルから。アイドルシーンはご存知のようにAKB48の独り勝ちでしたが、そのAKB関連に牽引されるように他のアイドル勢も活躍の場を広げていきました。中でも躍進著しいのがスターダストプロモーションのももいろクローバーZ。4月に早見あかり(現在は女優)が脱退してからの動きが凄まじく、7月のアルバム「バトル アンド ロマンス」はロングヒット。テレビなどへの露出もこなしつつ、年末のクリスマスライブは前年の10倍のキャパを即完させました。また、神聖かまってちゃんや東京女子流との2マンライブでもライブ力を見せつけており、今年もライブアイドルとしてシーンを牽引していきそうです。東京女子流も人気急上昇中であり、昨年は5月に1stアルバム「鼓動の秘密」をリリースしてからライブ動員数が急増、その後はオリコントップ10ヒットも叩き出しています。ハイスキルなパフォーマンスだけでなく、大部分の楽曲で松井寛が関わっていることから楽曲面でも注目度が高いTGSは2ndアルバムが来月控えています。
一方、ハロプロ系もここ最近勢いがついています。モーニング娘。やスマイレージ周辺の動きが激しいですが、昨年はBerryz工房や℃-uteも勢いは止まりません。ソロアクトの真野恵里菜も女優業を盛んに行っているほか、グループメンバーも女優業が活発になってきています。
地方アイドルも11年に大きく躍進した株であり、ご当地アイドル日本一決定戦で優勝したNegiccoなど数組が全国進出を果たしていますが、昨年全国進出した仙台のDorothy Little Happyは夏のアイドルフェスでパフォーマンス力の高さをアピールしすっかり全国区となりましたが、今年はPerfumeの後輩・まなみのりさや福岡のLinQあたりが注目でしょうね。
作家面で注目すると前述の松井寛の他、ももクロや後輩の私立恵比寿中学、AKB関連やアニソン関連も手掛ける前山田健一(a.k.a.ヒャダイン)、ももクロなどを手掛けるツキダタダシなどが注目だそうです。また、AKB48のミリオンヒット「風は吹いている」を作曲した河原嶺旭は大島優子や小嶋陽菜と同世代の若手(23歳)であり、今後オファーが増えそうです。
2012年は、昨年からの流れでライブアイドルが躍進するのではないでしょうか。また、来月デビューする秋元康プロデュースの乃木坂46も高い注目度を誇っています。

続いてはアニソン編。2011年はセールス面で見ると水樹奈々を若手が追走する格好となりました。その若手2組はClariSとLiSA(ex.Girls Dead Monster)。女の子デュオのClarisは一昨年デビュー。「コネクト」が「魔法少女まどか☆マギカ」とのタイアップでスマッシュヒット、新世代の代表格になりうる可能性を秘めています。LiSAはGirls Dead Monsterの2代目ボーカルで、同バンド卒業後、ミニアルバムを経て1stシングル「oath sign」をヒットさせました。同曲がOPテーマとしてタイアップした「Fate/Zero」からは、EDテーマ「MEMORIA」もオリコン8位のスマッシュヒットとなっていますが、こちらを担当した藍井エイルも同作がデビューということで今後が期待です。あるライターは、アニソンシーンの発展に若手の台頭が欠かせないと述べていますが、この3組の他にも、ブレイクを予感させる若手が多数いるので動向を見守りたいところです。
インターネットの利用も大きな話題。前述のLiSAは「Fate/Zero」のOAに合わせて主題歌を歌うライブをニコ生で中継し、大量のビューを記録しています。ニコ生やUstreamなどで中継することで、キャパの小さいライブ会場でも大量のビューを集めることが可能であり、(アニソンに限ったことではないですが)次のライブの動員数アップの足がかりになることが期待されており、ここでも若手の活躍が期待されそうです。
キャラソンでは、劇中キャラクターが既発楽曲をカバーするという手法が見られました。声優系はスフィアを筆頭にユニットが躍進。今年はすでに小倉唯(ゆいかおり)を擁すStylipSのデビューが控えています。
今年はアイドル同様にライブ能力の高いアーティストがブレイクするのではないでしょうか。全日本アニソングランプリ出身者もライブ能力の高いアーティストが多く、ブレイクが期待されます。

ラストはK-POP。昨年は前半に男性グループ、後半に女性グループが相次いでデビュー、日本におけるK-POPシーンはますますよくわからなくなってきています。そのなかで頭角を現したのが2PM、SHINee、2NE1の3組。中でも2PMは日本での役者業を複数のメンバーが行ったこともあり、お茶の間での浸透度もかなり高くなっています。2NE1は他と一線を画す個性的なファッションや楽曲、パフォーマンスで女性中心に人気を確立。一方、前年日本進出したKARAと少女時代の勢いはさらに増し、紅白出場するに至りました。超新星周辺も動きが活発で、シングル2作品がトップ3入りを果たしたほか、ユナクの入隊も大きなニュースでした。
2012年のブレイク候補としてはSecret、B1A4、IUあたりではないでしょうか。Secretは昨年日本デビューしていましたが、本国での活動がメインになりがちでした。今年は本格的に日本での活動を行う予定で、すでに日本オリジナル楽曲による2ndシングルのリリースが控えています。B1A4とIUは今年デビュー株ですでに高い人気を獲得しています。もちろん、既存勢力の動きにも目を光らせなくてはいけませんが。

早足で見て行きましたが、今後のシーンの動向を占う要素は見たつもりです。もし何か意見があれば、コメント欄へお寄せ下さいね。