現代ガールズポップを読み解く

今日、5年ぶりに「GIRL POP」が復刊しました。2011夏号となる今回は表紙と裏表紙に前田敦子を起用。シングル「Flower」のことや女優業について語っています。この雑誌は今をときめくポップス系女性アーティストたちのインタビューとグラビアで構成。男性・女性のどちらにも楽しめる内容になっています。そこで、今号に掲載されているアーティストを読み解いてみましょう。
「週末ヒロイン」のキャッチフレーズを掲げ、常識を破り続けるももいろクローバーZは、来月リリースのシングル・アルバムについて語っています。楽曲自体に仕掛けが施され、アクロバティックでさえあるライブパフォーマンス。従来のアイドルという既成概念をぶち壊し、新たなイメージを作り続ける。その姿勢には目を見張るものがありますよね。
さくら学院は、15歳までという「成長期限定」の異色ユニットで、ユニット全体のほか、スピンアウト活動を盛んに行っています。また、スピンアウトユニットではTwinklestarsのシングル「プリーズ!プリーズ!プリーズ!」も控えていますが、こちらは沖井礼二がサウンドプロデュースを手掛けています。
シングルが2作続けてオリコン5位となり、赤丸急上昇中のSUPER☆GiRLSは2ndシングル「MAX!乙女心」のリリースに合わせて登場。イトーヨーカ堂のCMに出演しているため、気になっている人も多いのではないでしょうか。今後はメンバーの個人活動も盛んになるかもしれませんね。
先月リリースしたシングル「少女飛行」がいきなりオリコン首位となったぱすぽ☆は空と旅をテーマに、「みんなでつくるアイドル」という立場で精力的に活動。7/22にリリースとなる2ndシングル「ViVi夏」の話や、ユニット活動のことなどがインタビューでひも解かれています。ファンとの強い絆を土台に、日々躍進を続ける彼女たちから目が離せませんね。
女優としてテレビや映画で活躍する川島海荷を擁することで知られる9nineは7/20リリースの7thシングル「夏 wanna say love U」のインタビューとプライベートトーク。昨年加入組の2人とオリジナルメンバーの3人も徐々にうちとけてきている中で、9nineならではの爽やかさとモダン&クールなエレクトロサウンドが融合したサマーソングで、今度は「マッスルダンス」を披露しています。
多方面で活躍中の「しょこたん」こと中川翔子はシングル「つよがり」やライブの話を展開。さまざまなタイプのナンバーを歌っている彼女、今回はロックチューンで聞き手の背中を貪欲に推します。
大阪のスクールの同門で結成されたSCANDALは先月行われたライブに関するトークで盛り上がり。来月にはシングル、再来月にはアルバム「BABY ACTION」が控えており、バンドの今ある姿が凝縮された作品で、次のライブへの意気込みを見せています。激しいパフォーマンスを売りにしているSCANDALですが、3ボーカルの特長を生かした楽曲(「少女S」とか)があったり、いろいろな意味で面白い存在です。
べるぜバブ」の来月からのEDテーマソング「なないろ☆ナミダ」を8/17にシングルでリリースするTomato n' Pineは楽曲の話とプライベートトーク。音楽プロダクション・agehaspringsの全面プロデュースによる非常に良質な楽曲でファンを取り込んできた彼女たちだけに、アニメファンも取り込めるでしょうね。
女優として知られる桜庭ななみを擁するbump.yは現在配信中の「Smileflower」(NHKみんなのうた」でOA中)と、8/10リリースの4thシングル「Kiss!」を語っています。この「Kiss!」はKARAを見出してトップスターへと押し上げたハン・ジェホ&キム・スンス両氏が代表を務める韓国の音楽プロダクション・sweetuneがプロデュースしており、KARA「ミスター」でヒップダンスを生み出したダンスチームが手掛けた振り付けと合わせ、K-POPを取り込むことでさらに独自路線を強めています。
タワーレコード限定シングル「こどなの階段」をリリースした南波志帆は、Base Ball Bear小出祐介が作詞、サカナクションの山口一郎が作曲を手掛けた同曲や、来月リリースの1stフルアルバム「水色ジェネレーション」をたっぷり解説。Perfumeのあーちゃんも絶賛した「ゆるふわ系」の新鋭で、自主企画ライブイベントなどもこなす実力派です。
声優ユニット・スフィアは新作のインタビューおよび、スフィアとしてのツアーと、メンバーの豊崎愛生のソロワンマンライブレポートで構成。もともと同じ事務所の同僚で結成されている実力派ですが、ソロ作品はそれぞれの個性が強く出ており、とくに豊崎の作品は他とは一線を画すものになっています。
中とじブックレットには8月に再結成するZONE。過去の同誌の記事を振り返りつつ、今の心境をたっぷり語っています。8/10にはトリビュートアルバム「ZONEトリビュート 〜君がくれたもの〜」がリリースされますが、これが復活を盛り上げるアイテムであることは間違いないでしょうね。

GIRL POPの復刊は、最近のアイドルブームをも意識したものと考えられますが、アイドル以外にも勢いのある女性アーティストを取り上げており、現代ガールズポップをインタビューとグラビアで読み解く雑誌として、再び多数のガールズポップファンに読まれることになりそうですね。